【事例】ローカルLLMで文書業務を効率化

導入事例

【事例】ローカルLLMで文書業務を効率化

機密データも安心して処理できるローカルLLMで、文書作成を大幅に効率化した事例を紹介します。

企業概要

業種 コンサルティング業
規模 従業員8名
所在地 地方都市
主な業務 経営コンサルティング、補助金申請支援、事業計画策定支援

導入前の課題

課題1: 文書作成の負担

状況

  • 報告書、提案書の作成に時間
  • ゼロから書く負担が大きい
  • 品質にバラつき
【影響】
・残業の増加
・本来業務に集中できない
・納期プレッシャー

課題2: セキュリティへの懸念

状況

  • クライアントの機密情報を扱う
  • クラウドAIに送信するのは不安
  • 情報漏洩リスクを避けたい
【影響】
・AIの活用を躊躇
・効率化が進まない
・競争力への懸念

課題3: コストの問題

状況

  • 有料AIサービスは高い
  • 複数名分のライセンス費用
  • 使用量に応じた従量課金
【影響】
・導入を見送り
・コスト対効果の不安

導入したソリューション

ローカルLLM(Ollama)

選定理由

  • データが外部に出ない
  • 無料で使い放題
  • 日本語性能が良い(Qwen2.5)
  • 導入が簡単

システム構成

区分 内容
PC GPU搭載PC 1台
GPU RTX 4060 Ti 16GB
メモリ 32GB
ストレージ SSD 1TB
ソフトウェア Ollama、Qwen2.5 14B、Open WebUI

導入コスト

初期費用

  • PC購入:約25万円
  • 設定作業:社内対応

ランニングコスト

  • 電気代:月2,000円程度
  • ソフト費用:0円

導入プロセス

ステップ1: 環境構築(1週間)

実施内容

  • GPU搭載PCの購入・設置
  • Ollamaのインストール
  • モデルのダウンロード
  • UIの設定

ポイント

  • IT担当者が半日で設定完了
  • マニュアルも同時に作成

ステップ2: 試用・評価(2週間)

実施内容

  • 数名で試験利用
  • 業務での活用を試行
  • 課題の洗い出し
  • プロンプトの最適化

ポイント

  • よく使うプロンプトをテンプレート化
  • 効果のある業務を特定

ステップ3: 全社展開(2週間)

実施内容

  • 全社員向け研修
  • 運用ルールの策定
  • 利用開始

ポイント

  • 簡単な操作から開始
  • 成功事例を共有

具体的な活用方法

活用1: 議事録の整理

【フロー】
1. 会議のメモを取る
2. メモをLLMに入力
3. 議事録形式に整形
4. 確認・修正

プロンプト例
以下のメモから議事録を作成してください。
形式:日時、参加者、議題、決定事項、アクション

メモ:
(メモ内容)

効果

  • 作成時間:30分→10分
  • 品質の安定

活用2: 報告書の下書き

【フロー】
1. 要点を箇条書き
2. LLMで文章化
3. 確認・修正・加筆

プロンプト例
以下の要点から報告書を作成してください。
対象:経営者向け
トーン:フォーマル

要点:
・売上は前年比10%増
・新規顧客5社獲得
・課題は人員不足

効果

  • 下書き作成:1時間→15分
  • ゼロから書くストレス軽減

活用3: 提案書の構成検討

【フロー】
1. 提案内容を入力
2. 構成案を生成
3. 検討・調整
4. 詳細を作成

プロンプト例
〇〇に対する提案書の構成を考えてください。
提案内容:業務効率化システムの導入
ポイント:コスト削減、品質向上

効果

  • 構成検討時間の短縮
  • 多角的な視点の獲得

活用4: メール文面の作成

【フロー】
1. 伝えたい内容を入力
2. ビジネスメール形式で生成
3. 確認・送信

効果

  • 丁寧なメールが短時間で
  • 文面の品質向上

導入効果

定量的効果

項目 導入前 導入後 削減率
議事録作成 30分/件 10分/件 67%
報告書下書き 2時間/件 30分/件 75%
メール作成 15分/件 5分/件 67%

年間効果(概算)

時間削減

  • 議事録:約50時間/年
  • 報告書:約80時間/年
  • メール:約40時間/年
  • 合計:約170時間/年

金額換算:170時間 × 3,000円 = 約51万円/年

投資対効果

初期投資 PC購入:25万円
年間効果 約51万円相当
回収期間 約6ヶ月

定性的効果

業務品質

  • 文書の品質向上
  • 一貫性のある表現
  • ミスの削減

働き方

  • 残業時間の削減
  • クリエイティブな業務に集中
  • ストレス軽減

セキュリティ

  • 機密情報も安心して処理
  • 情報漏洩リスクなし

成功のポイント

ポイント1: セキュリティ重視

  • ローカル環境を選択
  • クライアントへの説明が可能
  • 信頼性の維持

ポイント2: 適切なモデル選択

  • 日本語性能を重視(Qwen2.5)
  • サイズと性能のバランス(14B)
  • 実際の業務で評価

ポイント3: プロンプトの工夫

  • よく使うパターンをテンプレート化
  • 具体的な指示を出す
  • 出力形式を指定

ポイント4: 確認プロセス

  • AIの出力は必ず確認
  • 事実確認を怠らない
  • 最終判断は人間が行う

運用ルール

利用ルール

入力可能

  • 社内文書の作成支援
  • 一般的な情報の処理
  • アイデア出し・構成検討

確認必須

  • 数値データの正確性
  • 固有名詞の確認
  • 専門的な内容

品質管理

  • 出力は必ずレビュー
  • 事実確認を実施
  • クライアント向けは特に注意

課題と今後

現在の課題

  • 全員が同時に使うと遅い
  • 専門知識への対応
  • さらなる効率化

今後の計画

  • サーバー増強
  • 専門分野のファインチューニング
  • VLMの活用(画像分析)

担当者の声

代表
セキュリティを担保しながらAIを活用できるのは大きなメリットです。クライアントにも説明しやすい。

コンサルタント
報告書の下書きが楽になりました。ゼロから書くのと、下書きを直すのでは精神的な負担が全然違います。

まとめ

導入のポイント

1. セキュリティを重視した選択
2. 適切なモデルの選定
3. プロンプトのテンプレート化
4. 確認プロセスの徹底

得られた効果

  • 年間約51万円相当の効率化
  • 初期投資25万円で約6ヶ月回収
  • セキュリティを維持
  • 業務品質の向上

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