ローカルLLMに必要なスペック【GPU・メモリの選び方】
目次
ローカルLLMを快適に動かすには、適切なハードウェアが必要です。
この記事では、用途別の推奨スペックとコストを解説します。
スペックの考え方
重要な要素
| 要素 | 重要度 | 理由 |
|---|---|---|
| GPU VRAM | ◎ | モデルの読み込みに必要 |
| GPU性能 | ○ | 推論速度に影響 |
| メモリ | ○ | 大きいモデルで必要 |
| ストレージ | △ | モデル保存に必要 |
| CPU | △ | GPU推論では影響小 |
モデルサイズとVRAM
【目安】
モデルパラメータ数 × 2 ≒ 必要VRAM(GB)
※ 4bit量子化の場合
例:
7Bモデル → 約4GB VRAM
13Bモデル → 約8GB VRAM
30Bモデル → 約16GB VRAM
70Bモデル → 約40GB VRAM
GPUの選び方
NVIDIA GPU比較
| GPU | VRAM | 価格目安 | 対応モデル |
|---|---|---|---|
| RTX 3060 | 12GB | 3〜4万円 | 〜13B |
| RTX 4060 Ti | 16GB | 6〜7万円 | 〜20B |
| RTX 4070 | 12GB | 8〜9万円 | 〜13B |
| RTX 4080 | 16GB | 15〜18万円 | 〜20B |
| RTX 4090 | 24GB | 25〜30万円 | 〜30B |
選び方のポイント
【VRAMが最重要】
・GPUの演算性能より VRAM容量を優先
・12GBあれば多くの用途に対応
・24GBあれば大型モデルも可
【コスパ重視なら】
RTX 3060 12GB(3〜4万円)
→ VRAM容量に対して安価
GPU推論が必要な理由
【CPU推論】
・遅い(10〜100倍遅い)
・でも動く
・試用には使える
【GPU推論】
・高速
・実用的
・リアルタイム応答可能
メモリとストレージ
システムメモリ
| 用途 | 推奨メモリ |
|---|---|
| 7Bモデル | 16GB以上 |
| 13Bモデル | 32GB以上 |
| 30B以上 | 64GB以上 |
【メモリが必要な理由】
・モデルの一部をメモリに展開
・GPU VRAMが足りない場合のオフロード
・他のアプリケーションとの同時使用
ストレージ
【必要容量の目安】
・OS・アプリ:50GB
・モデル1つ:4〜40GB
・複数モデル:100GB以上推奨
【SSD推奨】
・モデル読み込みが高速
・NVMe SSDが最適
用途別推奨スペック
入門・検証用
【用途】
・ローカルLLMの試用
・小規模な利用
・学習目的
【推奨スペック】
GPU:RTX 3060 12GB
CPU:Core i5以上
メモリ:16GB
ストレージ:SSD 256GB
【対応モデル】
7B〜13Bクラス
【費用目安】
15〜20万円(PC全体)
実務利用(個人・小規模)
【用途】
・日常的なAI活用
・文書作成支援
・データ分析補助
【推奨スペック】
GPU:RTX 4060 Ti 16GB / RTX 4070
CPU:Core i7以上
メモリ:32GB
ストレージ:SSD 512GB
【対応モデル】
7B〜20Bクラス
【費用目安】
25〜35万円(PC全体)
本格運用(部門・チーム)
【用途】
・複数人での利用
・高品質な応答が必要
・複雑なタスク
【推奨スペック】
GPU:RTX 4090 24GB
CPU:Core i9 / Ryzen 9
メモリ:64GB
ストレージ:SSD 1TB
【対応モデル】
〜30Bクラス
【費用目安】
50〜70万円(PC全体)
構成例と費用
構成例1: 入門構成
【パーツ構成】
CPU:Intel Core i5-13400(3万円)
GPU:RTX 3060 12GB(4万円)
メモリ:DDR4 16GB(0.8万円)
SSD:500GB NVMe(0.6万円)
マザーボード:B660(1.5万円)
電源:650W(1万円)
ケース:(0.8万円)
【合計】約12万円
※ OS別、中古活用でさらに安く
構成例2: 実務構成
【パーツ構成】
CPU:Intel Core i7-13700(5万円)
GPU:RTX 4060 Ti 16GB(7万円)
メモリ:DDR5 32GB(1.5万円)
SSD:1TB NVMe(1万円)
マザーボード:B760(2万円)
電源:750W(1.2万円)
ケース:(1万円)
【合計】約19万円
構成例3: ハイエンド構成
【パーツ構成】
CPU:Intel Core i9-14900K(8万円)
GPU:RTX 4090 24GB(28万円)
メモリ:DDR5 64GB(3万円)
SSD:2TB NVMe(2万円)
マザーボード:Z790(3万円)
電源:1000W(2万円)
ケース:(1.5万円)
【合計】約48万円
Mac(Apple Silicon)の場合
Apple Siliconの特徴
【メリット】
・統合メモリ(GPU/CPU共有)
・電力効率が良い
・Ollamaが最適化されている
・静音
【デメリット】
・メモリ増設不可
・NVIDIAに比べると遅い場合あり
推奨モデル
| Mac | メモリ | 対応モデル | 価格 |
|---|---|---|---|
| M1/M2 | 16GB | 〜7B | 15〜20万円 |
| M1/M2 Pro | 32GB | 〜13B | 25〜35万円 |
| M1/M2 Max | 64GB | 〜30B | 40〜50万円 |
| M2 Ultra | 128GB | 〜70B | 80万円〜 |
Macでの実行
【Ollama on Mac】
・M1以降のMacで動作
・統合メモリをフル活用
・インストールは簡単
# インストール
brew install ollama
# 実行
ollama run llama3.1
クラウドGPUの選択肢
クラウドを使う場合
【向いているケース】
・初期投資を抑えたい
・一時的な利用
・超大型モデルを使いたい
【サービス例】
・Google Colab(無料枠あり)
・AWS(EC2 GPU インスタンス)
・Azure(GPU VM)
・Lambda Labs
・RunPod
コスト比較
【月100時間利用の場合】
クラウド(RTX 4090相当):
約3〜5万円/月
自前(RTX 4090):
初期50万円、電気代月3000円程度
→ 1年以上使うなら自前が安い
まとめ
スペック選びの基本
1. 使いたいモデルサイズを決める
2. 必要なVRAMを確認
3. 予算に合わせてGPUを選択
4. メモリ・ストレージを決定
推奨構成
【入門】
RTX 3060 12GB + 16GB RAM
→ 7B-13Bモデル、約15万円
【実務】
RTX 4060 Ti 16GB + 32GB RAM
→ 7B-20Bモデル、約25万円
【本格】
RTX 4090 24GB + 64GB RAM
→ 30Bまで、約50万円
参考・一次情報
- Ollama公式「Hardware support」 — NVIDIA・AMD・Apple GPUの対応条件を確認する公式ハードウェア資料です。
- Ollama公式FAQ — モデルがCPU・GPUのどちらに載ったかの確認方法、コンテキスト長と並列処理によるメモリ増加の説明があります。
- llama.cpp公式「Quantization」 — 量子化によるモデル容量の変化、必要RAM・ディスク容量、品質とのトレードオフを示すプロジェクト一次資料です。
- llama.cpp公式リポジトリ — CPU・CUDA・Metalなどの対応バックエンドと、Apple Silicon最適化を確認できます。
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最終更新: 2025年1月